受験者数の動向-2月

 

 慶應湘南藤沢が帰国生入試の精華であることは言うまでもありませんが、今年の選抜は、例年とはちがった感じに見受けられました。つまり、以前のように、個性重視、というより、より算数・国語の実力が重視されるようになってきているのです。それでも、聖光学園ほど極端ではなく、海外活動重視は変わりありませんが、「現地でがんばっていれば、なんとかなる」という期待は、だいぶ薄らいできています。

 慶應以外のめぼしいところでは、公文国際が今年も帰国生に優しい入試に終わりました。来年もよろしくお願いします、というところです。ここしばらく安定した入試をしていますから、かつてのような猫の目変更はなくなったと思います。

 最後に国立の東京学芸大附国際中等教育についてふれておきます。近年、都立の中高一貫校は大変な人気で、両国・武蔵・小石川のいわゆる「都立御三家」など、大変な難関になっています。これらの学校はまだ 大学進学者を出していませんが、大学合格実績にかなりの自信をもっているようであり、また、それに期待する受験生がレベルを上げている状態です。

 さて、学芸大附国際は、開校初年度の一般受験生(B方式)は倍率10倍を越え、入りにくさでは、「都立御三家」よりも上にランクされました。しかし、武蔵・小石川などが、大学進学指導にかなり力を入れているのに対し、学芸大附国際はそれとは一線を画す方針を採っていることから、翌年には志願者を大幅に減らし、いまでは帰国生(A方式)の倍率の方が高いくらいです。A方式の倍率が3~4倍と、中高一貫校の水準よりも大分さがりますが、それでも帰国枠の倍率としては異例に高いものとなっております。これは、作文と集団面接のみの試験が、帰国生にとって受験しやすいからであると考えられます。いずれにしても、一般の中等教育とはかなり毛色の違った授業がなされていますから、そういう先取的な教育内容に期待する学校だと覚悟して受験すべきでしょう。

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