英検準1級Writingに新形式の追加出題:「要約」問題

先日、ある保護者面談で、「要約力」の大切さや読解における「Paragraph Reading」について話をしたのですが、その後英検2次試験の結果発表日をインターネットで確認した際、英検協会から重要な発表があったことを知りました。

英検の1・準1・2級において「要約」問題が今後出題される予定とのことです!

英検準1級のサンプル問題を見てみると、3段落構成になっており、段落ごとに内容を押さえて(Paragraph Reading)メモを記し、それをベースに1つの内容に自分の言葉でまとめる(要約)ことが求められています。

この出来事には奇妙な前後関係はありましたが、決して因果関係があるわけではないので「偶然」の出来事ですが、改めて「要約力」の重要性を再認識させられました。

また、この手の課題は生成AIを活用すれば教えやすいだろうなとも感じました。

もちろんdesired output(希望する出力)を得るためには、適切な呪文を唱える能力、もといPrompt crafting skillが必要ではあります。*より正確な情報をAIに生成させるために、imput instructions(入力指示)をうまく考案するスキルのことです。

あるウェブサイトでは、このPrompt craftingのことを次のように定義していました。
The art of succinctly communicating requests to your AI assistant for optimal output
( 最適なアウトプットのためにAIアシスタントに要求を簡潔に伝える技術 )
出典:https://writer.com/guides/prompt-crafting/

いずれにしましても、英検協会はサンプル問題を公表していてもサンプル解答は掲載していない状況なので、「どんな感じの答えを書いたら良いのだろう?」と考えている受験予定者は少なくないと考えます。

そこで、私の方で贅沢(ぜいたく)にも3通りの解答例を紹介いたしますので対策の一助としてください。例のごとくassisted with generative AIですが、ぱっと見手直しは必要なさそうだったので実質AI解答です。但し、単語数を少しオーバーしているため、実際には更に内容を削(そ)がなければいけなそうです。

なお、実際のサンプル問題は公式ホームページよりご確認ください。
URL: https://www.eiken.or.jp/eiken/info/2023/pdf/20230706_info_eiken.pdf

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1. In the 1980s to early 2000s, British national museums charged entrance fees. However, a new government provided financial support to museums, leading to the abolition of entrance fees in many national museums, including the Natural History Museum. Supporters believed this would enhance accessibility and offer educational opportunities to people regardless of their background. Critics argued that although visitor numbers increased by 70% on average, the policy favored repeat visitors, and independent museums suffered financially as visitors opted for free national museums. 1980年代から2000年代初頭にかけて、イギリスの国立博物館は入場料を徴収していた。しかし、新政権が博物館に財政支援を行った結果、自然史博物館を含む多くの国立博物館で入館料が廃止された。支持者たちは、これによってアクセシビリティが向上し、バックグラウンドに関係なく人々に教育の機会を提供できると考えた。批評家たちは、来館者数は平均で70%増加したものの、この政策はリピーターを優遇し、来館者が無料の国立博物館を選んだため、独立系博物館は財政的に苦しくなったと主張した。

2. During the 1980s to early 2000s, British national museums required entrance fees, but a new government policy aimed to change that. The policy provided financial assistance to museums, resulting in the removal of fees in several national museums, like the Natural History Museum. Supporters believed this move would benefit society by granting everyone, regardless of education or income, access to valuable art collections and cultural history. However, critics contended that while visitor numbers rose by 70%, it mainly comprised frequent museum-goers, and independent museums suffered financially due to decreased visitor numbers. 1980年代から2000年代初頭にかけて、イギリスの国立博物館は入場料が必要だったが、政府の新しい政策がそれを変えることを目指した。この政策により、博物館は財政的支援を受けることができ、その結果、自然史博物館のようないくつかの国立博物館では入館料が廃止された。支持者たちは、学歴や収入に関係なく誰もが貴重な美術コレクションや文化史にアクセスできるようにすることで、この動きが社会に利益をもたらすと考えた。しかし批評家たちは、来館者数は70%増加したものの、それは主に頻繁に美術館を訪れる人たちであり、独立系の美術館は来館者数の減少によって財政的に苦境に立たされたと主張した。

3. Previously, British national museums charged entry fees, but a new government policy aimed to alter this situation. By offering financial aid to museums, the policy succeeded in making admission free for many national museums, including the Natural History Museum. Advocates argued that this change would enable people from all backgrounds to explore extensive art collections and learn about cultural heritage without financial constraints. Nevertheless, skeptics claimed that although visitor numbers rose by an average of 70%, the increase primarily consisted of repeat visitors, and independent museums struggled financially due to decreased attendance caused by visitors favoring free national museums. 以前はイギリスの国立博物館は入館料を徴収していたが、政府の新政策はこの状況を変えることを目的としていた。博物館に財政援助を提供することで、この政策は自然史博物館を含む多くの国立博物館の入館料を無料にすることに成功した。擁護派は、この変化によって、あらゆる背景を持つ人々が、経済的な制約を受けることなく、幅広い美術コレクションを見学し、文化遺産について学ぶことができるようになると主張した。それにもかかわらず、懐疑論者たちは、来館者数は平均70%増加したものの、その増加は主にリピーターによるものであり、国立美術館の無料化を好む来館者による入場者数の減少により、独立系美術館は財政的に苦境に立たされたと主張した。

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いかがでしたでしょうか?各要約に対訳を付けているので、内容や言い回しを読み比べてみてください。また、単語数を減らすとしたらどうしたら良いか考えてみてください。
実際のリニューアルは2024年第1回検定からを予定しているようですので、従来型の試験であれば第2回・第3回は現行形式での試験となります。(ライティングが苦手な受験生の駆け込み需要がありそうです・・・
今すぐからの対策は必要なさそうですが、ena国際部では必要な準備をしてお待ちしております!

文責:片野

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