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姿を変えたキーワードを、読み流していませんか

2026年10月09日

以前、書き抜き問題の答えを伝えても、本文を何度読み返してもその箇所を見つけられない生徒がいました。対面授業だったので、問題用紙を直接指して「ここだよ」と伝えると、ようやく納得した様子でした。それ以来、行番号が振ってあってもなくても、「〇〇行目」「空欄Aの左△行目」のように、答えの位置も伝えるようにしています。

書き抜き問題で答えがなかなか見つからない、という経験がある人は、無意識に「流し読み」している範囲が、自分で思っているより広いのだと思います。では、どうしたらいいのか。

スキャナーのようにすべての文字を同じ集中力で追うのは現実的ではありません。設問には必ず、答えに関わるテーマが示されています。そこからキーワードを拾い、その言葉を手掛かりに本文を探すと、見つけやすくなります。

ただし、キーワードがそのままの形で出てくるとは限りません。文章の中では、ひとつのテーマが類義語や言い換えに姿を変えながらつながっていきます。言語学では、こうしたつながりは「語彙的連鎖」と呼ばれています。たとえば「不安」という語が、少し先では「心配」に、さらに先では「胸がざわつく」になっている、という具合です。探すときは、キーワードそのものだけでなく、その仲間の言葉にも目を配ってみてください。

山本