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後期第8回立川国際日本語作文授業レポート

2026年10月27日

2026年10月25日の立川国際日本語作文では、「お祭りはだれのものか」という時事問題に取り組みました。ハロウィーンを前に、2022年の梨泰院(韓国)の雑踏事故と、今月10日に大阪府泉佐野市と泉大津市のだんじり祭りで相次いで起きた事故を資料にして、3人の意見から自分の考えにいちばん近いものと遠いものを選ぶ問題です。

授業で出された答案を読むと、一人ひとりが気をつけていても、大勢が集まれば身動きが取れなくなる点を重く見る生徒が多くいました。そのうえで、事故を防ぐ仕組みは主催者や警察・役所が担うべきだという意見に賛成する答案が目立ちました。

今回の問題では、主催者がいる祭りと、主催者がいない集まりのちがいにもふれるよう条件をつけました。だんじり祭りには主催者がいますが、渋谷のハロウィーンにはいません。大声や通行のじゃまを取り締まる法律はありますが、どれも一人ひとりの行いを対象にしたもので、大勢が集まること自体は想定していません。主催者がいれば警備を求められますが、主催者のいない集まりには、責任を負う相手がいないのです。渋谷区は「渋谷はハロウィーンイベントの会場ではありません」と呼びかけてきました。今年は「GOODBYE BAD HALLOWEEN」という標語を掲げています。ただ、会場ではない場所に毎年人が集まるのですから、呼びかけだけで済む話でもなさそうです。今年は10月30日の早朝から11月1日の朝まで、ハチ公像の周りが囲われて、像が見られなくなるそうです。待つことで知られる犬が、今年は囲いの中で人が帰るのを待つことになります。

条件には、「やめる」「今のまま続ける」のどちらか一方だけで終わらせないことも入れました。やめるのはいちばん簡単ですが、楽しみにしている人がいる以上、それで片づくわけではありません。答案の中には、祭りを楽しむ側と、その近くで暮らす側の両方を見てきた帰国生ならではの提案も見られました。

今回のように条件をいくつも重ねたのは、本番の形に近づけるためです。立川国際の作文は年々難しくなっています。2026年度の入試では、資料を読み取り、自分の見てきた事例を挙げ、住んでいた地域への提案までを1つの作文で書かせる問題が出されました。自分の意見を述べるだけでは足りず、読む・考える・提案するの3つを、限られた時間の中でこなす力が求められます。こうした力は一度の練習では身につきません。対策は早く始めるほど有利です。

山本